体験談(2021年)コロナ禍イギリスから帰国 – Part 3|11日間のホテル隔離の実態

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ワクチンの接種は始まったものの、国境を跨ぐ移動は依然として厳しく制限されており、たとえ日本人といえども簡単に入国することはできません。

特に「変異種」が蔓延しているイギリスからの入国者に対しては「水際対策」と称して、陰性証明の取得・空港でのPCR検査・3日間の完全隔離など、特に厳しいルールが設けられています

政府管理下の3日間隔離を無事に終えて羽田空港で解散したものの、「入国翌日から数えて14日間経過するまで」残り11日間の隔離生活が残っています。

当記事は、前回に引き続き、筆者が2021年2月に英国から日本へ帰国した際の隔離生活の全体験を、わかりやすく・詳細にお伝えするシリーズ第3弾。これから帰国を予定されている方の、こんな疑問を解決するためのヒントにしていただければ幸いです。

事前に準備しておいた方が良いものってある?

ホテル等での待機期間中に外出していいの?

実際に11日間もホテルに自主隔離ってどんな感じなの?

なお、ここに記載されている内容は2021年2月時点のものですので、最新の情報が必要な方は厚生労働省HPをご確認いただきますようお願いいたします。

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事前準備(ホテル選び・移動手段の確保)

帰国者を受け入れているホテルを探す

帰国した際の事情によりどんな場所で待機期間を過ごすか変わってくると思いますが、いくつかの条件から待機場所を絞り込みます。
ちなみに筆者がホテルを選んだ際の条件は…

  • 帰国者を受け入れていると公表している
  • キャンセルポリシーがフレキシブル(検査陽性の場合に備え)
  • ある程度規模の大きなホテル(何かあった時の対応がしっかりしてそう
  • 冷蔵庫、無料WiFi、洗濯できる設備、バスタブがある
  • ストレスを感じないぐらいの部屋の広さ
  • 周囲にスーパーやコンビニがある
  • 自宅と羽田空港両方から近い

羽田空港発の「帰国者専用リムジンバス」で行き先になっていたのも、選んだ理由の一つです。
ホテル以外にも、自宅・知人宅・ウィークリーマンション等選択肢は色々ありますので、条件に合った所を探します。

空港から待機場所への移動手段の確保

入国時に何度も念押しされますが、公共交通機関の利用は難く禁止されていますので、羽田空港から隔離場所への移動手段は限られています。

ちなみに筆者が利用したリムジンバスは、当日オンラインで簡単に予約ができて、1人1500円とお手軽ですが、行き先となっているホテルでの滞在が条件となります。

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羽田空港からの移動

誰もいない羽田空港出発ロビー

政府指定の隔離施設「アパホテル&リゾート〈両国駅タワー〉」で最後のPCR検査を受け、羽田空港で解散したのが17時頃、バスの出発は19:45だったので、閑散とした羽田空港で2時間45分待ちました。そしてバスは定刻で出発、乗客は筆者1人でした。

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実際に滞在したホテル

筆者は新宿駅南口より徒歩約3分という好立地にある「ホテルサンルートプラザ新宿」で残りの隔離期間を過ごしました。上記の条件をすべて満たす上、利用しているホテル予約サイトの会員割引を利用し半額以下の価格で宿泊できるという点も魅力的でした。

部屋は広さを重視してツインルームを予約。WiFi・水回り・サービスいずれも申し分なく、非常に快適に滞在できるホテルです

予約の際に帰国者であることと隔離のための滞在である旨を伝えると、ホテルから下記のような滞在中のルールが示されました。

自己隔離・経過観察・14日以上の長期滞在のお客様へ(一部抜粋)
  • 厚生労働省のガイドラインに従い、清掃は控えさせていただきます。
  • アメニティとリネンは部屋までお持ちしますので、交換・補充はご自身でお願いいたします。
  • 客室から出られる際はマスクの着用をお願い致します。
  • 朝食を含めたレストランのご利用はお控え頂きます。

帰国者の受け入れには感染や風評被害等のリスクが伴うにもかかわらず、滞在させていただき非常に感謝しています。
このルールからもわかるように、しっかりと政府のガイドラインに沿って運営している、安全なホテルですので、帰国者も一般の方もどうぞ安心してご利用ください。

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隔離期間中の外出について

待機期間中の外出に関しては、厚生労働大臣と法務大臣に提出する「誓約書」の記載事項を守る事が求められます

誓約内容(抜粋)

入国後 14 日間、①自宅又は宿泊場所で待機し、他者との接触を行わないこと。②公共交通機関(不特定多数が利用する電車、バス、タクシー、国内線の飛行機等)を使用しないこと。

誓約書の「外出」に関する記載はこれだけで、細かい指示はありません。
誓約書に添付されている「誓約書の5つのポイント」には、誓約書の解釈のようなものが記載されています。

誓約書の5つのポイント(抜粋)

他者との接触を控えてください。(入国から 14 日間)

  • 外出を控え、自宅や宿泊場所で待機してください。また、他者との接触を避けてください。
  • 不特定多数が利用する電車、バス、タクシー、国内線の飛行機などの公共交通機関を使用しないでください。

ご覧のように「外出禁止」という記載はありません
やはり、家族等の支援者が日本国内にいる場合を除いて、1ヵ所の待機場所で外出することなく11日間過ごすことはかなり難しいのではないでしょうか。

ですので、個人的な解釈ではありますが、食料や日用品の調達の為の「やむを得ない最低限の外出は可能」ということで良いのかなと思います。勿論、マスクや手洗いといった感染対策をしっかりとした上で、必要なものを買ったらすぐに部屋に戻り、リスクを最小限にする努力をした上でということになります。

守るべきものはこの「誓約書」の記載事項が全てですが、細かい指示がない部分に関しては「自分の頭で考えて行動するように」ということなのでしょう。

ただ、誓約書には下記のような記載があります。

誓約内容(抜粋)

携行するスマートフォンの地図アプリ機能等を利用した位置情報の保存機能を開始し、入国後 14 日間、位置情報を保存すること。また、保健所等から位置情報の提示を求められた場合には応じること。

要するに、グーグルマップの位置情報を保存しておいて「何かあったらそれで移動履歴を確認するからね」ということです。これが抑止力として機能するのかわかりませんが、一応行動のログは取られていると思って行動していました。

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