英国から日本への入国が厳しく制限される中でも、入国するための「やむを得ない理由」というものは発生するもので、それが「一時帰国」又は「本帰国」です。
前回に引き続き、このコロナ禍に英国から本帰国することになった筆者の体験を、分かりやすくお伝えしていきます。
諸々の手続きを経てやっと羽田に降り立ったものの、ほっとしたのもつかの間、新たに「検疫所の確保する宿泊施設等での入国後3日間の待機」が始まります。
この3日間、指示が無ければホテルの部屋のドアすら開けられない文字通りの缶詰状態で、人によってはかなりきついかもしれません。
では、この3日間の完全隔離期間に、帰国者達は部屋で何をしているのか?ホテル内の様子は?皆さん気になるところではないでしょうか。
この記事では、入所者が実際ここでどんな生活をするのか、筆者自身の隔離生活をそのまま詳細にレポートしていますので、これから帰国されるご予定の方の参考になれば幸いです。
イギリスからの帰国者の入国後スケジュール
例えば1月1日に羽田に到着したとすると、全体のスケジュールとしては以下のようになります。
最初の3日間隔離で使用されるホテルは、筆者が聞いていた限りだと
- 成田空港近くの東横イン
- 木場のアパホテル
の2ヶ所だったので、自分もこのどちらかになるのかと思っていましたが、実際は「APA HOTELS & RESORTS 両国駅タワー」でした。比較的新しいホテルで、両国国技館のすぐ裏という便利な立地(今回は全く関係ありませんが…)、部屋は正直狭いですが設備が充実していて快適でした。
政府指定の帰国者用専用ホテルへの入所の流れ
羽田空港での入国の流れは前回の記事で書きましたので、ここではバスに乗ってからの具体的な流れを説明していきます。
恐らく、収容先のホテルによってルールが異なるので、こちらでご紹介した内容が全て帰国者に適用されるわけではないと思いますので、ご参考までにお読みください。
まずは一人ずつ受付です。空港で記入した書類の再確認、施設・1日のスケジュールの説明を受け、以下のものを渡されます。
空港で配送手続きができなかった大量の荷物と共に部屋に入ります。ここからは指示があるまで一歩も外に出ることはできません。
ホテルの客室内の様子
帰国者全てが同じホテルというわけではありませんので、あくまで参考程度ですが、部屋はおそらく6畳ぐらい、ダブルベッドとデスク、ユニットバスという構造でした。冷蔵庫はありましたが使用しませんでした。
新しいホテルらしくWiFi・空調・防音は完璧、ユニットバスですが毎日お湯を溜めてお風呂に入ることもできました。
開けることはできませんでしたが、大きな窓があったことも本当に助かりました。
帰国者がホテルに入ってまずやるべきこと
まずは携帯電話をWiFiに接続して、求められているいくつかの設定をします。
- 健康観察チャットサービス
- 「厚生労働省 帰国者フォローアップ窓口」のLINEへの友達登録
- 新型コロナウィルス接触確認アプリ(COCOA)のダウンロード
- グーグルマップのロケーション履歴を「ON」にする
- OSSMAアプリのダウンロード(入国後しばらくしてメールが届いてから使用可)
①と②に関しては翌朝から早速使用開始しますので、まずは最初に設定しておくことをお勧めします。③~④は退所時に設定しているか画面で確認されます。
ホテル滞在中の過ごし方とルール
以下は入所時に配布された「滞在のしおり」からの一部抜粋です。
この他にも細かいルールはありますが、特に大切だと思われるのがこの4つです。
何かあれば内線で相談できますし、部屋も清潔で必要なものは一通り揃っていますので、生活面での不便は全く感じませんでした。
問題は「退屈」と「運動不足」です。
外出できない上にホテル内も歩くことができないので、1日目の夜から早くもストレスを感じ始めました。この後自宅へ帰られる方はともかく、別のホテルで残りの11日間過ごされる方は、少し真剣にこの2つの問題を解消する手段を考えておくことをお勧めします。