【バレッタ観光】半日モデルコース|おすすめ観光地をさくっと巡る

Malta / マルタ観光

みなさん「マルタ共和国」ってご存じですか?

シチリア島のすぐ下にある、東京都23区の約半分ほどの大きさの島国で、人口は日本のどの県より少ない、わずか44万人(2020年時点)と言えばなんとなくイメージできますでしょうか。

この小国家の首都が今回ご紹介する「バレッタ」です。

ヨーロッパの人たちが暖かい気候と美しいビーチを求めて、こぞってバカンスに訪れるリゾート地であるバレッタは、1964年までイギリス統治下だったため英語が公用語となっていて、日本からの語学留学生が多い場所でもあります。

本記事では、世界遺産にも登録されている海の上の城砦都市「バレッタ」を半日で効率よく観光するモデルコースを紹介します。

①ヴァレッタシティゲート → ②王立歌劇場 → ③国立考古学博物館 → ④聖ヨハネ大聖堂 → ⑤騎士団長の宮殿 → ⑥武器庫 → ⑦Caffe Cordina → ⑧Republic Street → ⑨聖エルモ砦 → ⑩シエージュ・ベル・ウォー・メモリアル → ⑪アッパー・バラックカ・ガーデンズ

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ヴァレッタシティゲート(Stadttor von Valetta)

バレッタは小さな半島にギュッと見どころが詰まっており、街の入口から先端まで、直線距離にしたらわずか徒歩約20分です

まずは、街の入り口「ヴァレッタシティゲート」からスタートです。ゲート前の見事な噴水“トリトン・ファウンテン”が私たちを迎えてくれます。

注目してほしいのは市街地に入るために渡る橋の下の「お堀」です。

イスラムの大国オスマン帝国からヨーロッパ世界を守るため、中世ヨーロッパの三大騎士修道会の1つ、聖ヨハネ騎士団によって築かれた城塞都市がバレッタです

このお堀を始め、街の至る所に当時の堅牢な城砦都市の名残が見て取れます。

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王立歌劇場(Royal Opera House)

MYMALTA – MALTA ISLANDS TRAVEL GUIDE © 2020 HPより

もともとは屋内の歌劇場でしたが、1945年にドイツ軍の空爆により建物が壊滅、その際かろうじて残った柱をモニュメントのように利用しています。

現在でも野外劇場として活躍しており、筆者が訪問したときも何かイベントの準備をしていました。

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国立考古学博物館(National Museum Of Archaeology)

マルタ観光局のホームページ より

マルタ騎士団の宿舎を改装して作られた博物館で、マルタで発見された先史時代からの出土品が数多く展示してあります。

世界文化遺産に指定されている巨大神殿の一部や、なんだか親しみを感じる体形の女神像など、貴重で面白い展示品が数多くあります。

代表的な展示物は地下神殿で発見されたという「眠る美女」。さぞかし美しい女性の彫刻だろう…と思われるでしょうが、そこは5,000年以上前の石像ですので、私たちの基準はとりあえず置いておいて見学しましょう。

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聖ヨハネ大聖堂(Kon-Katidral ta’ San Ġwann)

マルタ観光局のホームページ より

オスマン帝国をしりぞけた聖ヨハネ騎士団がその豊かな資金をつぎ込んで建設した、バロック風の大聖堂です。

外側は真っ白な壁に小さな入口とシンプルな造りなのですが、中に入ると外観からは想像できないほど豪華絢爛、圧倒されるほどの美しさです。

黄金で覆われた壁一面は彫刻やモザイクが施されており、聖ヨハネの生涯を描いた絵画で埋めつくされた天井と祭壇も見事です。

人気の観光スポットだけあってかなり混みあいますので、昼過ぎには入口の前に長い行列ができます。早めに行くことをお勧めします。

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騎士団長の宮殿(Grandmaster Palace Courtyard)

歴代の騎士団長が使用したという公邸で、入口は細い路地に面しているのでちょっと分かりづらいかもしれません。

門をくぐると美しい中庭を囲むように建物があり、兵舎、大広間、会議室、執務室などを見学することができます。印象的だったのが回廊の床面のタイル。いかつい甲冑が両脇にずらっと並び、いかにも騎士団のお偉いさんの家という感じです。

現在でも一部は大統領府と議会に使用されているそうです。

武器庫(Palace Armoury)

その名の通り、騎士団が使用したあらゆる武器が展示してあります。槍、鎧、大砲、馬具、剣、何でもあります。

大砲一つとっても持ち運べるサイズのものから、驚くほど巨大なものまで、用途によって使い分けていたそうです。小さい施設ですが、個人的には意外と楽しく見学できました。

騎士団長の宮殿」と同じ敷地内にありますので、セットで訪問してみてください。

ちなみに、この「騎士団長の宮殿」のすぐそばに大人気のカフェCaffe Cordinaがありますので、ここでランチタイムにするとちょうど良いかもしれません。

リパブリック・ストリート(Triq Ir-Repubblika)

「リパブリック・ストリート」はバレッタの雰囲気を存分に満喫できる、雰囲気抜群のメインストリートです。

真っすぐ歩けばあっという間に端まで到達できてしまいますが、それではもったいないので、ここはちょっと脇道に逸れてみましょう

バレッタは坂道の多い土地で、メインストリートから海岸に出る路地も海に向かって下り坂になっています。ベージュ色の建物に挟まれた細い路地の先に、青く光り輝く海、これ程絵になる構図はなかなかありません。

小さなカフェや雑貨屋さんなど、思わぬ発見もあるかもしれません。

聖エルモ砦(National War Museum – Fort St Elmo)

オスマン帝国との闘いで激戦地になった砦です。
ここでの必死の抵抗が時間かせぎになり援軍の到着が間に合った結果、撃退に成功したそうです。

内部は戦争博物館になっており、屋外には当時使用した大砲とその玉が展示されていますが、ここで一番見ていただきたいのが砦の先に広がる地中海の絶景です。

半島の先端に位置していますので、遮るものが何もなく、唯一見えるのが港の入口の堤防と対岸にある砦のみ。

運が良ければ、港に出入りする超巨大クルーズ船を目の前で見ることができるかもしれません。

シエージュ・ベル・ウォー・メモリアル(Siege Bell War Memorial)

エルモ砦から海岸沿いを少し下ったところにある巨大な鐘で、第2世界大戦の犠牲者を追悼するためにイギリスのエリザベス女王によって建設されました。 

とてもきれいな場所なので、立ち寄ってみてください。

イギリスの植民地だったマルタは第2次大戦開戦直後から最初の標的としてイタリア・ドイツの激しい攻撃を受けましたが、何カ月も激しい空爆に耐え、ついに陥落することなく連合国のイタリア本土への上陸作戦の拠点になりました。

その間おびただしい戦死者を出し、終戦後にイギリス王からマルタの国民の努力と忍耐に対し勲章が授与されたそうです。

アッパー・ バラックカ・ ガーデンズ(Upper Barrakka Gardens)

「アッパー・バラックカ・ガーデンズ」は、クルーズ船の発着する港の上に位置する美しい庭園です。少し下の広場には式典で鳴らされる大砲が並んでいて、運が良ければこれらの大砲が打ち鳴らされる瞬間を見ることができるかもしれません

海に面する場所は展望台になっていて、地中海随一の美しい港の風景を一望することができます

港に停泊中の巨大なクルーズ船

公園の脇に“バラッカリフト(Barakka Lift)”というエレベーターがあり、€1で下まで降りることができます。港に降りてクルーズ船を近くで見たいという方は使ってみてください。ちなみに階段も脇にありますので、自分の足で降りることもできます。

おわりに

地中海に浮かぶ小さな楽園マルタ共和国の首都バレッタを半日で観光するモデルコースを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
参考までに、今回の行程表です。

英語を学ぶための留学先としては日本人の間でも意外とポピュラーなマルタですが、旅行先としての知名度はまだまだ低いような気がします。

日本からは乗り継ぎ便を利用して15~22時間程かかってしまうのも、なかなか知名度が上がらない理由かもしれません。

ですが、青い地中海にライムストーンでできたベージュの城砦都市が浮かぶ光景は、まさに“小さな楽園”。少々遠くても、この絶景を一目見れば「来てよかった!」と誰もが思うはずです。

また、マルタ島には、船がまるで浮いて見えるほど海が透明なビーチや、世界一古いといわれている神殿の遺跡など、見どころが沢山あります。

仕事に疲れてちょっと長い休みが取りたいなぁ~と思ったら、是非このマルタ共和国・バレッタを候補の一つに付け加えてみてください。

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