ロンドンとベルギー間はユーロスターという高速列車でつながっていて、約2時間で移動ができてしまうということ、ご存じでしょうか?
さらにユーロスターの良いところは、駅が街のど真んありますので、空港のようにわざわざ郊外まで行く必要がない点です。ちょうど新幹線で東京駅から大阪に行く感覚でしょうか。
日本から直行便で約12時間、ロンドンへ旅行を計画中の方、せっかくのヨーロッパですしもう1ヶ国ぐらい行ってみたくはありませんか?
また、ロンドン在住の奥様で「海外に行きたいけど子供の面倒を主人に見てもらえるのは1日が限度、泊りは無理!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
では、もし1日で海の向こうのベルギーの2都市を見て帰って来られるとしたらどうしますか?
当記事では、ロンドン発のユーロスターでベルギーのブリュッセルまで行き、さらにそこからブリュージュまで行って日帰りで帰ってくるというモデルコースをご紹介します。
<ユーロスターで行く日帰りベルギー - ブリュージュ地図>(赤)
①ブリュージュ駅 → ②ビール醸造所 De Halve Maan → ③マルクト広場 → ④Chocolatier Dumon → ⑤In Den Wittenkop → ⑥救世主大聖堂
<ユーロスターで行く日帰りベルギー - ブリュッセル地図>(紫)
①ブリュッセル中央駅 → ②グランプラス → ③セルクラース像 → ④メゾン・ダンドワ → ⑤La Belgique Gourmande → ⑥小便小僧 → ⑦ギャルリ・サンテュベール → ⑧Chez Léon → ⑨ブリュッセル南駅
ユーロスターのチケット

チケットはユーロスターのホームページで購入します。
ロンドン・セントパンクラス・インターナショナル駅(St Pancras International)発、ブリュッセル南駅(Brussels-Midi/Zuid)を購入します。
少し前まではベルギー国内のどの駅へも行くことができる「Any Belgian Station」という選択肢があったのですが、2020年時点ではなくなってしまったようです。もしありましたらそちらを購入してください。
このチケットをプリントアウトまたは携帯にダウンロードしておけば、ユーロスターの乗車時にチケットとして利用できます。
ポイントは、行きのユーロスターは可能な限り早い時間を、帰りは可能な限り遅い時間を予約すること。ブリュージュまでIC(快速列車)含めて約3時間半かかりますので、いかに早く到着できるかによって、観光に割ける時間が変わってきます。
セント・パンクラス・インターナショナル駅(St Pancras International)

セント・パンクラス駅はいくつもの列車が乗り入れる巨大な駅で、この駅の一画にユーロスターが発着する「セント・パンクラス・インターナショナル駅」があります。地下鉄のキングスクロス・セントパンクラス駅(King’s Cross St Pancras)とは地下でつながっていますが、別々の駅ですので混同しないようご注意ください。
地下鉄でお越しの際は、キングスクロス・セントパンクラス駅で電車を降りて一度改札を出て、「St Pancras International」の案内標識に従って徒歩3~4分程でユーロスターの乗り場に到着することができます。
手続きは空港とほぼ同じで、チケットのバーコードをスキャンして入場、手荷物チェックとパスポートチェックを受けて、待合室で列車の出発を待ちます。待合室では軽食や飲み物等を購入することができます。
座席は全て指定席ですので、筆者はいつも進行方向向きの座席を予約するようにしています。
ブリュッセル南駅(Bruxelles-Midi)

約2時間でブリュッセル南駅に到着です。イギリスとベルギー間は時差がありますので、時計を1時間進めることをお忘れなく。
ユーロスターの改札を出たら次は、ブリュージュ行き IC(快速)のプラットフォームへ移動します。
ベルギーは一部を除いて改札がありませんので、この際「Any Belgian Station」のチケットをお持ちの方はそのままICにお乗りください。ICのチケットを買う必要がある方は、窓口もしくは自動券売機で簡単に購入できます。
列車は約30分おきに出ています。乗車の際は1等席と2等席を間違えないようご注意ください。
ブリュージュ駅

ブリュージュ駅にはロッカーがありますので、余分な手荷物はここに置いておくことができます。
駅前にはちょっとしたお店と広場がありますが、特に見るものはありませんので、そのまま街の中心をめざしてスタートです。
駅前の大通りを渡るとすぐに美しい公園に入ります。川に架かる橋から上のような写真を撮ることができますので、ちょっと立ち止まって景色を楽しんでいきましょう。
ビール醸造所 De Halve Maan

まずは「何をおいてもベルギービール!」ということで、『ブリュージュ・ゾット(Bruges Zot)』というビールを作っている醸造所のデ・ハルゼ・マーン(De Halve Maan)へ向かいます。
16世紀から続く醸造所で、工場内部の見学はツアーに参加する必要があるのですが、今回は時間がありませんので、バーエリアで出来たてのビールだけしっかり飲んでおきます。


香りが良くすっきりしていて飲みやすいので何杯でもいけそうですが、まだ観光をスタートしたばかりなので飲みすぎにはお気をつけください。
マルクト広場(Markt)

ブリュージュ観光の中心地マルクト広場に到着したら、周囲の美しい建物にご注目ください。
東側にはゴシック様式の州庁、北側と西側の可愛らしい屋根が続いているところはカフェ、レストラン、お土産屋さんが入っています。
広場の南側には街のシンボルでもある鐘楼がそびえていますが、入場制限があり、366段もの螺旋階段を上りますので体力も要求されます。場合によっては非常に時間がかかりますので、残念ですが今回はパスです。

ちなみに鐘楼の上からの景色はこのような感じです。
チョコレートショップ Chocolatier Dumon

ブリュージュで一番オススメのチョコレートショップChocolatier Dumonです。
ラブリーな外観のショップの中に入ると、すれ違うのもやっとの狭い店内いっぱいにディスプレイされたチョコレートが迎えてくれます。
嬉しいのは、お値段がとってもお手頃なところ。上の写真右下のチョコレート詰め合わせ、12~14個も入ってたったの€8です!
チョコの見た目も可愛いく、美味しいのでお土産や自分用に購入してはいかがでしょうか。
昼食 In Den Wittenkop

せっかくのブリュージュ滞在ですので、レストラン選びは慎重にしたいものです。
そこでご紹介したいのがベルギー料理のIn Den Wittenkopです。
マルクト広場から徒歩約3分のところにあるこじんまりとしたビストロで、店内の雰囲気も可愛らしく料理もとっても美味しいです。


ベルギービールのオーダーもお忘れなく。おすすめは、しっかりした味の割には飲みやすい「ウエストマール(Westmalle)」です。このビールに限らず、多くのベルギービールはアルコール度数が高いということをお忘れなく。
救世主大聖堂(Sint-Salvatorskathedraal)


昼食を食べ終わったら散策しつつブルージュの駅へ向かいます。
マルクト広場からステーン通りを歩くこと約6分、目の前に突如現れた巨大な建物が救世主大聖堂です。
ゴシック様式の建築物で、12~13世紀に建設されました。真っ白く高い天井とステンドグラスで彩られた内部は美しく、特に祭壇両脇に並ぶ装飾は見事です。
ブリュージュ駅 ⇒ ブリュッセル中央駅

救世主大聖堂から聖母教会脇を抜けて、賑やかなマリア通り→カーライネ通りと歩いていきます。
途中に沢山の小さなお土産屋さんやベルギー名物のレースショップがありますので、のぞきながら行きましょう。
チョコレートやベルギーワッフルのお店もありますので、時間に余裕があれば食べ歩きをしてもよいかもしれません。
ブリュージュ駅に到着したらブリュッセル行きのICに乗って、また1時間の電車旅です。