3日間モデルコース - 3日目
バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)

最終日は女王陛下のお住まい、バッキンガム宮殿前からスタートです。
年間4万人もの招待客をもてなすという宮殿には、来客用の寝室だけでも52室、従業員用の寝室や事務室、浴室を合わせると775部屋もあるそうです。
当然ながら常に正面の鉄門は閉まっていますので、門の外から写真を撮ります。
正面にある庭園の後方から撮ると、宮殿全体を納めることができる上、手前の記念碑も一緒に写りますので、構図が一番良いかなと思います。
最寄駅 | 地下鉄:グリーン・パーク(Green Park) 路線:Jubilee line、Piccadilly line、Victoria line |
HP | https://www.royalcollection.org.uk/visit/the-state-rooms-buckingham-palace |
グリーン・パーク駅から地上に出たら、バッキンガム宮殿まで公園を横切って徒歩約9分です。
ザ・マル(The Mall)

ザ・マルとはバッキンガム宮殿とトラファルガー広場を結ぶ930mの儀式用の道路です。端から端まで歩いても12分程度ですので、周囲の並木を眺めながら散策しましょう。
トラファルガー広場(Trafalgar Square)

1805年、トラファルガーの海戦においてフランス・スペイン連合艦隊に対して史上稀に見る大勝利を収めたことを記念して造られた広場です。
中央には4頭の巨大なライオン像にかこまれるようにネルソン提督の記念柱がそびえ立っています。ネルソン提督自身はこの海戦で戦死してしまったそうですが、今でもイギリスの英雄として慕われています。
この広場の一角に、空席の台座があり、そこには一定期間ごとに巨大な近代アートが展示されています。中には変わったものもありますが、広場の名物ですのでアート鑑賞の一環としてちょっと注目をしてみてください。
2020年10月に訪問したときは、巨大なアイスクリームにハエがとまっていました。現代アートって難しいですね。


最寄駅 | 地下鉄:チャリングクロス(Charing Cross) 路線:Bkerloo line、Northern line |
バッキンガム宮殿からトラファルガー広場まで、ザ・マルを通って徒歩約17分です。
ナショナルギャラリー(The National Gallery)

トラファルガー広場北部に建つまるで神殿のような美しい建物が、ナショナルギャラリーです。
館内は年代別に展示室が細かく分かれていて、部屋ごとに振られた番号と館内図を照らし合わせて歩かないと、すぐに迷ってしまいます。
レオナルト・ダ・ビンチ、ミケランジェロ、ラファエロといったルネッサンス期の巨匠から、ゴッホ、モネ、セザンヌといった印象派まで、ヨーロッパの名画を幅広く展示しています。
正面入口から遠い場所にあるため、つい見落としがちなのがレオナルド・ダ・ビンチの『岩窟の聖母』です。ほぼ同じ構図で描かれたもう1枚がパリのルーヴル美術館にも保管されていて、この2枚の絵の関係性は未だに議論されているそうです。

館内図をよくご確認の上、お見逃しの無いように。展示室66にあります(2020年時点)。
最寄駅 | 地下鉄:チャリングクロス(Charing Cross) 路線:Bkerloo line、Northern line |
HP | https://www.nationalgallery.org.uk/ |
ランチ

ナショナルギャラリーには飲食できる場所が3カ所あります。
1つはグランドフロアにある「The national café」、ここは軽食やお茶を楽しめるほか、奥のテーブル席ではアフタヌーンティーも提供しています。
同じフロアにある「Espresso Bar」では、スナックとコーヒー類。
もう1か所がセインズベリー棟の「The National dining Rooms」で、ここではしっかりしたご飯が食べられます。
いずれもお値段は手頃ですので、外に出てレストランを探すのがめんどくさい場合はここで済ませてしまっても良いかもしれません。
レスタースクエア(Leicester Square)周辺散策

ナショナルギャラリーを出て北に向かうとすぐに、劇場・映画館・ナイトクラブなどが集中するレスタースクエアに出ます。さらに北上すると中華街、さらに行くとレストランやパブがひしめく繁華街がオックスフォードストリートまで続きます。この歓楽街が広がる地域のことをソーホー(SOHO)といいます。
この賑やかなレスタースクエアにおいても、ひと際目を引くド派手な外観のビルが、M&Mチョコレートの専門店「M&M’s World」です。
「M&Mチョコレート」といえば、どの年代でも知らない人はいない、誰でも1度は口にしたことがある世界的に有名なアメリカ発のチョコレートです。お菓子屋さんとしての規模はなんと世界最大だそうです。
一歩店内に入ると、チョコレートの香りと原色のM&Mカラーが目に飛び込んできて、一気にテンションが上がります。店内はM&Mチョコレートとキャラクターグッズで埋め尽くされ、店員さんがお客に試食のチョコレートを配り歩いています。
まるでテーマパークのような店内はお子様はもちろんですが、大人でも楽しめる大人気スポットですので、ぜひ立ち寄ってみてください。
最寄駅 | 地下鉄:レスタースクエア 路線:Piccadilly line、Northern line |
ピカデリー・サーカス(Piccadilly Circus)

待ち合わせのメッカである「エロス像」を中心とした広場が、エンターテインメントの中心地ピカデリー・サーカスです。
北側の巨大スクリーンを擁するビルの1Fに「Boots」というお店がありますが、これは日本でいう「マツモトキヨシ」的な存在の薬局です。旅行中アメニティが足りなくなった場合はここで安く購入できます。
あと、ご興味があればですが、ピカデリー・サーカスから徒歩約3分のところに日本の食材や本を購入できる店Japan Centreがあります。その品ぞろえの良さはイギリス随一、日本食のフードコートも併設しているので、日本人だけではなく日本好きの外国人も「和食」を求めて訪れます。
日本のどんなものが、どれぐらいの価格で売られているのかチェックするだけでも、イギリスに住む日本人の生活の一部を垣間見ることができて、面白いかもしれませんね。
最寄駅 | 地下鉄:ピカデリー・サーカス駅(Piccadilly Circus) 路線:Bakerloo line、Piccadilly line |
フォートナム・アンド・メイソン(Fortnum & Mason)

ロンドン土産の定番中の定番といえばフォートナム・アンド・メイソン(Fortnum & Mason)の紅茶です。パッケージの可愛らしさだけではなく、イギリス王室御用達というその品質の良さも人気の理由です。
このフォートナム・アンド・メイソン、実は紅茶専門店というわけではなく、あらゆる商品を扱う百貨店として4Fはティールーム、3Fはアクセサリー類、2Fはティーセットなどの食器類、1Fが紅茶とお菓子、B1がお酒や生鮮食品売り場となっています。
クリスマスシーズンは3Fの半分以上がクリスマスグッズ売り場になり、ツリーを飾り付けるオーナメント、プレゼント用のお菓子、ハンパー(食べ物を詰めたバスケット)を買い求める人達でとても混雑します。
お土産を買う予定がなくても、そのディスプレイの美しさは一見の価値がありますので、是非お立ち寄りください。
最寄駅 | 地下鉄:ピカデリー・サーカス駅(Piccadilly Circus) 路線:Bakerloo line、Piccadilly line |
HP | http://www.fortnumandmason.com/ |
ピカデリー・サーカスからフォートナム・メイソンまで徒歩約5分です。
リージェント・ストリート (Regent Street)

ブランドショップが入った白く美しい建物に挟まれ、優雅にカーブした大通りがリージェント・ストリートです。
この通りはピカデリー・サーカス駅とオックスフォード・サーカス駅をつないでおり、ショッピングの中心地として大勢の買い物客や観光客が行き交っています。
交通量の多いことでも有名で、赤い2階建てバスが何台も連なって信号待ちしている姿など、ロンドンならではの風景を楽しむことができます。
この通りで一番有名な百貨店といえば「リバティー」です。高級ブランドを取り扱っていますが、中央の吹き抜けになったホールや、最上階のクリスマスグッズ売り場はまるでミュージアムのように素敵ですので、少し立ち寄ってみても面白いかもしれません。
少し脇道に入ったところにある「THE EAST INDIA COMPANY LTD(東インド会社)」では、質の良いお茶やクッキー、チョコレートなどのお菓子類を取り扱っています。日本人スタッフがいますので、言葉の心配をせずに安心してお買い物ができる数少ない場所でもあります。
オックスフォード・サーカス(Oxford Circus)

「ジョン・ルイス」「セルフリッジズ」といった巨大なデパートがひしめくオックスフォードストリートと、リージェント・ストリートが交わる地点がオックスフォード・サーカスです。
高級ブランドからチープブランドまで何でも揃うこのエリアは、特に若い人たちが集まるエリアで、その様子はさながら渋谷の109周辺といった感じで、時間さえあれば1日中買い物を楽しむことができるスポットです。
ユニクロや無印良品もこのストリート沿いにあり、(日本と比べれば)割高ではありますが、いつも多くのお客で賑わっています。
最寄駅 | 地下鉄:オックスフォードサーカス(Oxford Circus) 路線:Central line |
ピカデリー・サーカスからオックスフォード・サーカスまで徒歩約11分です。
夕食

最終日の夕食は、ロンドンの思い出に何を食べようか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
そこでタイプの違う2ヶ所をご紹介します。
1カ所目がキングリー ・コート(Kingly Court)です。小さなスペースにレストランやカフェが何件も集まっていて、何を食べるか迷ったらここに来て、その時の気分で選ぶといいかもしれません。すぐ裏手にはRed Lionというリーズナブルなパブもあります。

もう1件がグッドマン(Goodman – Mayfair)というステーキレストランです。高級な店ではありますが、個人的にはロンドンで一番美味しいステーキが食べられる場所だと思います。ロンドン最後の夜に、こんな場所でワインとステーキを楽しむのも素敵ですよね。
エンターテイメント鑑賞(オプション)

ロンドンはニューヨークのブロードウェイと肩を並べるミュージカルや音楽祭などのエンターテイメントの本場です。
演目にもよりますが、最もメジャーな『レ・ミゼラブル』、『オペラ座の怪人』、『ライオンキング』などは専用のシアターで上演されており、派手な演出や迫力のある音楽を間近で楽しむことができます。
特に素晴らしいのが、登場人物たちの鍛え抜かれた歌唱力。人間ってこんな声が出せるの?というほど圧倒的な歌声には感動すること間違いなしです。
チケットの価格は£50~£150程度。服装は人によってかなりばらつきがありますが、半袖短パンとかではない限り、そこまで気にする必要はないかなと思います。
また、夏はBBCプロムスという、8週間に及ぶ一連のクラシックコンサート・シリーズ、冬はバレエの「くるみ割り人形」といったように、季節ごとに楽しめるイベントも盛りだくさんです。
時間の調整と予約が必要になりますが、本場ロンドンのエンタメを肌で感じることも楽しみの一つですので、ご興味があれば滞在中に是非シアターにも足を運んでみてください。
おわりに
ロンドンを徹底的に攻略する3日間モデルコースをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
連日のハードスケジュールをこなす体力とスムーズな移動が必要になりますので、海外旅行に不慣れな方はご自身で日程を調整して、無理のない範囲で観光することをお勧めします。
こちらが今回の行程表です。(最後のミュージカル鑑賞はオプションです)



ロンドンは交通網が整っていて、東京よりもコンパクトなため非常に観光しやすい街です。
ですので2日間あれば代表的な観光地をほぼ押さえることができてしまうのですが、よりディープなロンドン体験をしたいという方は3日間あると理想的かと思います。
バラマーケット、コヴェントガーデン、SOHOエリアなどは通常パッケージツアーに含まれることはありませんが、行けばロンドナー(ロンドンの住民)達の日常を垣間見ることができる興味深いエリアです。3日間あれば、こういったエリアへも足をのばすことができます。
さらにこれらを自分なりにアレンジして、あなただけのオリジナルのコースを作ってみるのも面白いかもしれませんね。