【ナポリ観光】モデルコース|1日でおすすめ観光地を満喫

Italy / イタリア観光

ナポリと言えばまず思い浮かぶのが「ピザ」。
本窯で焼くもちもちっとしたシンプルなピザはナポリの名物。街の至る所で行列のできるピッツェリアを見かけます。

ですが、それだけではなくて、ナポリはローマ・ミラノに次ぐイタリア第三の都市で、古代ギリシア人によって建設された植民市に起源を持つ歴史豊かな街です。幾度となく戦争や他民族による支配を経験しながらも、長きにわたり南イタリアの政治・経済の中心としての役割を果たしてきました。

旧市街地のスパッカナポリは「ナポリ歴史地区」として世界遺産に登録されており、活気ある路地は美味しい食べ物と歴史ある建造物であふれています。

ナポリの魅力は歴史と文化だけではありません。遠くに見える「ヴェスヴィオ山」と美しい港から成る街の風景は、「ナポリを見てから死ね」と謳われるほど見事です。

本記事では、このようなナポリの魅力を満喫できる1日観光モデルコースを紹介します。

①国立考古学博物館 → ②ベッリーニ広場 → ③ドゥオーモ(サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂) → ④ニーロ像 → ⑤サンタ・キアーラ教会 → ⑥ヌオーヴォ城 → ⑦ガッレリア・ウンベルトⅠ世 → ⑧王宮 → ⑨卵城

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国立考古学博物館(Museo Archeologico Nazionale di Napoli)

ナポリ観光で絶対に外せないのがこの「国立考古学博物館」。展示物のボリューム・バラエティー共に素晴らしく、お勧めできるスポットです。

地下鉄のMuseo(ムゼオ)駅で電車を降りると、壁面に掲示された彫刻の写真たちが迎えてくれます。

この博物館はイタリアで最も重要な考古学博物館と言われていて、噴火で埋もれたポンペイからの出土品・メディチ家由来の品などが展示されています。中でもポンペイ出土のアレキサンダー大王とペルシャのダレイオス3世の戦いのモザイクは必見です。

古代の出土品、彫刻、モザイク画、エジプトコレクションと見るものが多いので、ここはしっかり時間を取って見学してください。

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旧市街地 スパッカナポリ(Spacca Napoli)

「スパッカ」とはイタリア語で“真っ二つに割る”という意味で、旧市街地を走る路地がナポリの街をまるで真っ二つに割っているように見えることから、このように呼ばれているそうです。

古い建物の合間を縫うように張り巡らされた路地の両脇には、食料品・衣料品・雑貨・レストラン・教会・よくわからない怪しい店が軒を連ね、まさにカオス。

細い道が観光客や地元民であふれかえり、そのわずかな隙間をバイクや自転車がありえないスピードで走り抜けて行きます(何度もひかれそうになりました)。

観光地ではありますが、ちょっと脇道に逸れるとそこはもう市民の生活の場で、建物の間ではためく洗濯物や玄関前に椅子を出してくつろぐご老人の方々など、ローカルの雰囲気も同時に味わうことができます。 

国立考古学博物館」からまずは徒歩でベッリーニ広場(Piazza Vincenzo Bellini)を目指すと良いでしょう。7分程度で行くことができます。

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ドゥオーモ(サンタ・マリア・アッスンタ大聖堂)(Duomo)

ここは、ナポリの守護聖人サン・ジェローナの血液が祀られていて、年に3回その血液がなんと液体化するミラクルが起こるという教会です。 
外のざわついた雰囲気とは打って変わって、内部は厳かな雰囲気です。 

「ドゥオーモ」はベッリーニ広場(Piazza Vincenzo Bellini)からトリブナリ通りを10分程歩いた所にあります。途中にピッツァの人気店Pizzeria Di Matteoがありますので、もしお腹が空いていたらここで腹ごしらえをしていきましょう。 

若干脇道に逸れますがサン・グレゴーリオ・アルメーノ通り(San Gregorio Armeno)も時間があれば歩いてみてください。クリスマスの飾り物や雑貨のお店がひしめいていて、お土産探しにはうってつけで、歩いているだけでも面白い通りです。

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ニーロ像(La Statua del Nilo)

次に目指すのが、スパッカナポリの人気者「ニーロ像」です。

超有名な像ではありますが、意外と小柄で、小さなスペースにさりげなく横たわっているので、見つけると「そこにいたんかい!」と思わずつっこんでしまいそうになります。
頑張って探してみてくださいね。  

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サンタ・キアーラ教会(Santa Chiara)

サンタ・キアーラ教会(Santa Chiara)HPより

ナポリ最大のゴシック様式の教会で、第2次世界大戦で破壊されたのち再建されたそうです。教会自体も立派ですが、ここの見どころは何といっても裏にある修道院回廊(Chiostro)です。

絵の描かれたマヨルカ焼きという美しいタイルで装飾された壁面と柱は、入場料を払っても見る価値があります。是非とも見学して写真を撮っていってください。

ヌオーヴォ城(Castel Nuovo)

「サンタ・キアーラ教会」を出て港に向かって約15分歩くと、5つの塔と立派な門を持つ「ヌォーヴォ城」が見えてきます。

見晴らしの良い港の風景に突如あらわれた厳つい城は、その巨大な凱旋門と高い城壁で来るものを威圧しているような雰囲気です。

内部は現在市立美術館として使用されています。

お勧めは夕方のライトアップされる時間帯。薄暗くなった空に浮かび上がる城壁はなんとも雰囲気があります。

ガッレリア・ウンベルトⅠ世(Galleria Umberto I)

王宮に行く前に立ち寄っていただきたいのが、この「ガッレリア・ウンベルトⅠ世」というアーケードです。

カフェのテラス席と小さなショップで埋め尽くされた通路や、行き交う人たちを見ているだけでも面白い場所なのですが、注目すべきは高さ58mもある中央のガラスのドーム天井です。

ガラス張りの明るい通路が中央で交差していて、その巨大なガラスのドームから見える青空は本当にきれいでした。タイルが張られた床面の白と黒の模様も素晴らしいので、是非注目してみてください。

王宮(Palazzo Reale di Napoli)

「ガッレリア・ウンベルトⅠ世」から徒歩約3分で、「王宮」の正面入り口があるプレビシート広場(Piazza del Plebiscito)に到着です。

スペイン統治下の17世紀に建設された王宮で、「王宮歴史的住居博物館」として当時の宮廷の生活を垣間見ることができます。

シンプルな外観からは想像できないほど内部は豪華で、宮廷劇場・外交の間・玉座の間・王の書斎・礼拝堂など、それぞれ違った個性ある部屋を次々に見学することができます。

特に、黄金に輝くシャンデリアと赤い壁のコントラストが印象的な玉座の間は必見です。

そこまで大きな宮殿ではありませんので、1時間もあれば見学できてしまいます。

卵城(Castel dell’Ovo)

王宮を出て港に向かい、左手に青く輝く海岸とヴェスヴィオ山を見ながら散策していると、海に浮かぶ「卵城」が見えてきます。

12世紀に建てられた古城で、現在は観光客と市民の憩いの場として無料で解放されています

「卵城」というなんとも可愛らしい名前は、建設時に魔術師が基礎の部分に卵を埋めて、「この卵が割れるときには城もナポリも滅びる」という呪いをかけたという伝説に由来しているそうです。

この城の屋上から眺めるナポリの街と青い海はまさに絶景。「これを見なきゃ死ねないわ。」と思うかどうかは分かりませんが、お勧めの撮影スポットですのでぜひとも足を運んでみてください。

番外編・1

イタリアといえばやっぱり「イタリアンジェラート」ですよね。

日本でも美味しいジェラートは食べられますが、やはり本場は違う!(ような気がする!)
ということで、イタリアの街を歩いていると必ずと言っていいほどジェラート屋さんを見かけますので、滞在中に1回は食べてみてください
 
色々な味があって迷うのですが、お勧めはレモンやオレンジなどの柑橘系のさっぱりしたもの。お腹に余裕があれば、バニラやチョコなどのこってりしたものと組み合わせてダブルでお楽しみください。

番外編・2

ナポリの街とは全然違った雰囲気で面白いのが「地下鉄の駅」です。近代アートと現代建築を取り入れた構内はそれぞれテーマがあって、アートや建築好きな人であれば地下鉄の駅を巡るだけでも面白い体験になると思います。

特に地下鉄1号線のトレド駅は「世界で最も美しい地下鉄駅」と言われており、ちょっと遠回りしてでも、ここから地下鉄に乗って良いかもしれません。

おわりに

陽気なナポリっ子が闊歩する活気あふれる街ナポリを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
参考までに、今回の行程表を掲載しておきます。

ナポリの街、特にスパッカナポリの旧市街地区は正直言ってカオスです

狭い道に人や物があふれ、お世辞にも「きれい」とは言えません。初めてイタリアのこういった街を訪れた方はびっくりしてしまうかもしれません。

しかし、その雰囲気こそがナポリの魅力だと思います。

美しい海岸線、歴史ある建物、世界的に有名な博物館、そして雑然とした旧市街地、こんなに特色ある観光地をたった1日で全て楽しめてしまう場所は、世界中を探してもなかなかありません。

とにかく1日で面白いものを沢山見たいと思う欲張りなあなた、ぜひ一度ナポリを訪れてみてください。

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