ベルリンは360万人が住むドイツの首都です。
今でも東西分断の歴史を物語るベルリンの壁の一部が残されており、ナチスの犠牲になったユダヤ人や東と西の争いに翻弄された市民の当時の生活を紹介する博物館が市内に点在します。
決して明るい内容ではないけれど、間違いなく「心に残る」場所ですので、もし当記事をご覧いただき少しでもご興味を持たれましたら、旅行の候補先の1つに加えてみてはいかがでしょうか。
① ペルガモン博物館 → ② ベルリン大聖堂 → ③ Curry 61 → ④ ネプチューンの噴水 → ⑤ イースト サイド ギャラリー → ⑥ ベルリン・ユダヤ博物館 → ⑦ チェックポイント・チャーリー博物館 → ⑧ ジャンダルメンマルクト → ⑨ ブランデンブルク門
① 国会議事堂 → ② ユダヤ人のための記念碑 → ③ ベルリンの壁記録センター → ④ 戦勝記念塔 → ⑤ Kartoffelkiste → ⑥ カイザー・ヴィルヘルム記念教会 → ⑦ シャルロッテンブルク宮殿 → ⑧ Dicke Wirtin → ⑨ ソニー・センター
1日目
ベルリンはかなり大きな都市なので、徒歩で回るのは非常に大変です。
移動手段は Sバーン(近郊列車)、Uバーン(地下鉄)、バス、トラムがあり、これらは分かりやすくて使いやすいため、観光地を効率良く巡る為に利用は必須です。特に100番と200番のバスは観光地を結ぶように運行されていて便利です。
さらに、旅行者向けの割引特典付きカードを購入すればこれらの公共交通機関は全て乗り降り自由になりますので、チケットを購入するわずらわしさからも解放されます。観光客向けのカードはいくつかありますが、筆者のお勧めは「ベルリン・ウェルカムカード」です。
有効期限 - 48h、72h、4days、5days、6days
エリア - ABゾーン、ABCゾーン(空港、ポツダム含む)
オプション(72hチケットのみ対象) - 博物館島の博物館5ヵ所に入場無料
滞在日数と目的地が自分の行程に合っているものを選んで、空港、バス停、駅、ツーリストインフォメーション等で購入します。
ペルガモン博物館

ベルリン市内を流れるシュプレー川の中州には5つの博物館が集まる「博物館島」があり、この島自体がユネスコの世界遺産に登録されています。
このペルガモン博物館はギリシャ、ローマ、中近東、イスラムの遺跡・美術品を中心とした博物館で、現地から運ばれてきた門や祭壇を屋内にそのまま再現するというダイナミックな展示も楽しむことができます。


日本語のオーディオガイドを借りることができますが、全部聞いていると時間がかかりますので、ある程度見学するポイントを絞って鑑賞することをお勧めします。
所在地 | Bodestraße 1-3, 10178 Berlin |
HP | https://www.smb.museum/museen-und-einrichtungen/pergamonmuseum/home.html |
ベルリン大聖堂

ペルガモン博物館から徒歩約7分、同じ博物館島内にあるこちらの立派な建物は「ベルリン大聖堂」です。
ホーエンツォレルン王家の墓所がある他、中心のドームが展望台になっていて登ることができます。ただし階段が270段ありますので、体力に自信のある方にお勧めします。


内部はご覧の通り、重厚な造りとなっています。また、地元の方々と思われる人も礼拝にたくさんいらっしゃっていました。


訪問した時期が12月の雪の降る日だったので景色がどんよりしていますが、展望台からクリスマスマーケットをやっているところを発見しました。
Curry 61

ベルリンに来たら是非とも食べていただきたいB級グルメがこちらの「カリーヴルスト」です。
焼いたソーセージにケチャップとカレーパウダーをかけただけのシンプルな料理ですが、濃いめの味付けが癖になる一品です。


この「Curry 61」はベルリンでは有名なお店で、店の前には行列ができていました。付け合わせはお店によってパンの場合もあるそうですが、ここではたっぷりのフライドポテトがついてきます。
ネプチューンの噴水

赤いレンガ造りの市庁舎前の広場にある「ネプチューンの噴水」周辺ではクリスマスマーケットが開かれていました。この周辺は「ニコライ地区」といってベルリン発祥の地です。
噴水の周囲は特設のスケートリンクで囲まれていて、あいにくの天気でしたが、大勢の人出で賑わっていました。

そこまで大きなマーケットではありませんが、活気があります。奥に見える観覧車はヨーロッパの至る所で見かける「移動遊園地」です。
所在地 | Rathausstraße 1, 10178 Berlin |
HP | https://www.berlin.de/sehenswuerdigkeiten/3559946-3558930-neptunbrunnen.html |
イースト サイド ギャラリー

この「イースト サイド ギャラリー」は、全長1,316mにわたるベルリンの壁の東側に描かれた105の絵画で構成されている、「世界一長いオープンギャラリー」です。
上の絵は「兄弟のキス」という題名で、実際の写真の模写となっており、1970年代の社会主義国では男性同士のキスは歓待の挨拶として一般的だったそうです。
Sバーンのオスト駅から徒歩約10分、グラフィティーアートを見ながら散歩ができます。

絵が描かれたのは1990年ですが、侵食や破壊行為によって3分の2以上が損傷してしまい、2009年に大規模な修復が行われたそうです。


年間300万人もの人が訪れるこの「イースト サイド ギャラリー」の絵画は、時代の変化を記録し、世界のすべての人々のためのより良い、より自由な未来へ対する幸福感と大きな希望を表現しているそうです。
ベルリンを訪れた際には必ず訪問したいスポットの1つではないでしょうか。
ベルリン・ユダヤ博物館

「イーストサイドギャラリー」を後にして、美しいオーバーバウム橋(Oberbaumbrücke)を渡ったら、電車で「ベルリン・ユダヤ博物館」へ向かいます。
内部はとても近代的で、ユダヤ人の辿った歴史を分かりやすく展示品を使って説明しています。どことなく無機質で冷たい印象の内部は、ユダヤ人が経験したことを言葉ではなく感覚で伝えようとしているのかもしれません。

駅や線路の周辺は街灯が少なく夕方はかなり暗くなりますので、歩き回る際は十分身の回りに注意を払いましょう。
チェックポイント・チャーリー博物館

道の真ん中にある小さな建物が、国境検問所「チェックポイント・チャーリー」の跡です。
博物館はこの検問所のすぐ近くにあり、狭いスペースには当時東から西へ脱出しようとした人達に関する資料が所狭しと展示してあります。
小さな博物館で展示も英語とドイツ語しかありませんが、とても見ごたえのある場所ですのでオススメです。
夕食

「チェックポイント・チャーリー」があるフリードリッヒ通りをそのまま北上すると、賑やかなベルリン=フリードリッヒ通り駅周辺に出ますので、レストラン探しに困ることはありません。
特に、クリスマスの時期に行くと、上の写真のようなクリスマスマーケットを至る所で見ることができます。ちなみにここはかなり規模の大きな「ジャンダルメンマルクト」のクリスマスマーケットで、入場に€1かかります。




旅行の日程がクリスマスの時期に重なったら、市内のいくつかのクリスマスマーケットをはしごするのも面白いかもしれません。写真のような屋台グルメはこの時期ならではです。
所在地 | Gendarmenmarkt, 10117 Berlin |
HP | https://www.berlin.de/sehenswuerdigkeiten/3560277-3558930-gendarmenmarkt.html |
ブランデンブルク門

ベルリンのアイコン的存在の「ブランデンブルグ門」です。
翌朝もここに来ますので無理はしないでいただきたいのですが、夜のライトアップが美しいので、もし体力に余裕がありましたら少し遠いですが夜景観賞にどうぞ。
アテネ神殿の門を模して1791年に造られたというこの門は第2次大戦で激しく損傷したものの、のちに修復され、今ではベルリン統合のシンボル的な存在となっています。
ドイツで発行される1ユーロ硬貨の裏面にはこのブランデンブルグ門が彫られているそうですので、行かれた際には確認をしてみてください。筆者は当時はこのことを知らず、硬貨を見ることはできませんでした(国によってユーロ硬貨が違うことすら知りませんでした)。
所在地 | Pariser Platz, 10117 Berlin |
HP | https://www.berlin.de/sehenswuerdigkeiten/3560266-3558930-brandenburger-tor.html |
お疲れ様でした。かなり盛沢山でしたが、これで1日目の観光は終了です。